「裏庭」

b0113.jpg梨木香歩の「裏庭」を読みました。「ナインストーリーズ」と一緒にコダマカフェ」の閉店セールで買ったもう一冊です。「家守綺譚」がすごく好きだったので期待したんですが、梨木香歩は「家守綺譚」が一番良いよと言った読書家Nさんの言葉が思い出されました。この作家は古い家や祖父母の時代というのが好きなようです。「家守綺譚」は亡友が床の間の掛け軸の中からボートに乗ってやって来たけど、「裏庭」はバーンズ屋敷と呼ばれる荒れ放題の洋館の階段下にある大きな鏡が裏庭への入口でした。加納朋子の「いちばん初めにあった海」とも似た印象。主人公は双子で、もう一人が幼い頃にな亡くなったのは自分のせいだと思い続けているという設定は作家の創意をくすぐるのでしょうか?ノートに描かれた世界や鏡の中の裏庭と現実との多重構造になってる点も共通していました。
この作品では現実の世界が明朝体、ファンタジーの世界がゴシック体で書かれてるんですが、ファンタジー部分がやけに長い。主人公照美の成長にはこの長さが必要なんだろうけど、照美の母のさっちゃんやバーンズ屋敷で妹と共に少女時代を過ごしたレイチェルのことを綴ったパートの方が読んでて楽しかった。それにしても親子には、親子だからこその確執があるもので、娘は娘で、親は親で傷を負ってたりするワケですが、照美の冒険後の親子の関係に照美の祖母である妙子が絡む点や年老いたレイチェルと丈次の描写で締めくくるところが、やっぱりこの作家らしい気がします。
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