「トーキョー・ストレンジャー」

0208.jpg姜尚中の「トーキョー・ストレンジャー」を読みました。東京の様々な場所を訪れた姜尚中が語る都市や日本、文化等を綴った「バイラ」の連載をまとめたもの。本人が書いたのか、同行ライターがまとめたのか知りませんが(おそらく後者)、使われている言葉や視点が知的好奇心を心地よく刺激する楽しい一冊でした。
どの頁も興味深かったけど、特に印象に残るのが原宿と小笠原伯爵邸と山谷。代々木にあった米軍施設が東京オリンピックの選手村になったという話は知っていたけど、表参道のキディランドが進駐軍の将校たちの子供向けにおもちゃを置いていたというのは初めて知りました。小笠原伯爵邸は日本人建築家によって唱和2年に建てられた洋館。姜さんはある種の「西洋幻想」が建物によく表れていると言います。欧米人が日本をどうイメージするかを考えるとよくわかる。ハリウッド映画に出てくる日本の家や食べ物が中国的だったり東南アジア的だったりして違和感があるのと同じだと。サンフランシスコのジャパンタウンの五重塔ってなんか変・・と思った、あの感じを欧米人も日本の洋館を見た時に抱いてるのかもと思うと目からウロコでした。確かに京都の明治大正期の洋館って好きだけど、かなり和洋折衷だったりします。老人や貧しい人が切り捨てられる、山谷は日本の行く末を暗示している。山谷はスラム街ではない、世界の有名なスラムでは労働者は家族と共に暮らしているけれど、日本の寄せ場は単身者で彼らはホームレスであると同時にファミリーレスでもあるのですと姜さん。おひとりさまが増えたニッポンはファミリーレスの老人が増える訳で、非正規雇用はいわば寄せ場なき日雇い。姜さんの言葉がリアルに響きました。
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