「姫椿」

0272.jpg浅田次郎の「姫椿」を読みました。鞍楽ハウディの入口に毎週木曜日に出るブックオフの古本市で買った一冊。前の「月のしずく」を読んだ時も思ったけれど、今回もやっぱり“大人のメルヘン”。飼い猫が死んでしまったOLや経営に行き詰まった社長、いろんなことがあって、ちょっと生きることに疲れた大人が、それでも前を向いて生きて行こうと思う8つの短編集。昔通っていた銭湯に久しぶりに入ったからと言って山積する問題が解決するワケでもないし、旅の空でそんなにうまく昔の恋人に出会ったりしないでしょうと思ったりもするんだけど、メルヘンなんだから、それもアリか・・と思う。
でも、ちょっと毛色の変わった作品も混じっていて、「再会」や「トラブル・メーカー」はメルヘンと言うには毒がある。早期退職優遇制度を使って退職、離婚して、高校を中退した息子の住むオーストラリアで悠々自適の生活を始めようという「トラブル・メーカー」の浜中さんに思わず同情しちゃいます。一番好きだったのが、-マダムは完璧な女だった・・で始まる「マダムの喉仏」。新宿2丁目のゲイバーのママの見事な生き様が実にかっこよくて、読後にじーんと余韻が残ります。戦争を生きた世代ならではのパトロンとの関係も独特。年末に読んだ帚木蓬生の「千日紅の恋人」が期待はずれだっただけに、浅田次郎の安定感が読んでて気持ち良かったです。
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