「古道具 中野商店」

907.jpg川上弘美の「古道具 中野商店」を読みました。骨董ではなく、松田聖子の等身大広告なんかも売ったりする古道具屋に出入りする人たちを描いていて、「月魚」で古書店の世界がとっても心地よかったので、この作品も楽しみにしていたのですが、読んでいくとちょっと思ってたのと違いました。いかにも中央線沿線にありそうな店と個性的なキャラたちが漂わせるサブカルな感じは嫌いじゃないんだけど、とにかく起伏がなくてほとんど何も起こらない。店主の中野さんが刺されたりするから、事件は起こるのに、それすら些細なことのようで、あ、これって恋愛小説なのね、と気づいたのは結構読み進めてからでした。淡々としたイマドキの映画を観ているようです。「マザーウォーター」とかが好きな人はこういう小説にハマるのかも。
客あしらいのうまい中野さんの姉のマサヨさんだけど、今はダメかと思うと少し悲しい気分になった。マサヨさんの身になって悲しいのではなく、うすぼんやりと全体的に悲しいのだとヒトミ。そういう悲しさってあるよねと思う。ゆるい日常からみんなそれぞれ折り合いをつけて、中野商店の日々も過去になっていくけど、そこにいた人達の心のよりどころだったりする。人生ってこういうものかもね・・と思うのでした。
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