「あなたは誰? 私はここにいる」

0315.jpg姜尚中の「あなたは誰? 私はここにいる」を読みました。不思議なタイトルは著者がドイツ留学中に出会ったデューラーの自画像と出会った時、その絵が語りかけている様に感じたという言葉。絵の中のデューラーから自分はどこにいるか、どんな時代に生きているのか、自分とは何者なのかを探求すれば良いという啓示を受けたと感じたそう。要はかつて「日曜美術館」の司会を務めた姜さんの美術案内本なんですが、タイトルが示唆する様に自己発見や人生論といった要素も含まれています。美術評論のプロではないから、専門家から見ると的外れな点もあるのかも知れませんが、ミレーと蕪村など時代も国も異なる画家に共通性を見出すなど、紹介する作品の選び方がユニークで面白い。
モモ母が印象的だったのは、巨匠的な画家の多くが男性だという指摘。「女性」のイメージは「見る側」としての男の一方的な視線から想像されてきた、美術や絵画ほどジェンダーバイアスがはっきりした世界はないと。なるほど、ダ・ヴィンチもゴーギャンもクリムトも、美術の教科書に出て来る様な有名な画家ってみんな男。描かれる女性は慈悲深い聖母マリア的であっても魅惑的な裸のマハであっても、男性によって昇華された理想像。こんな明確なことを今まであんまり意識したことありませんでした。今も「日曜美術館」は好きな番組だけど、また姜さんに登場してほしいなとこの本を読んで思いました。
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