「夜の画家たち~蝋燭の光とテネブリスム」

751.jpg大山崎の「志村ふくみ展」を観たいと思いながら行けなかったモモ母。「日曜美術館」のアートシーンでやっていた「夜の画家たち」に心惹かれ、最終日にふくやま美術館まで出かけました。
闇の中で光によって事物が浮かび上がる表現は「テネブリスム(暗闇主義)」と呼ばれて、バロック美術の時代にヨーロッパで大流行したのだそうです。その後、近代日本でそうした西洋美術に出会った山本芳翠は「全く光のついている様だ」と驚き、「斯ういう様な画をかく様になろうという考を起こした」そうです。最初に展示された月夜に浮かび上がる舟を描いた高橋由一の「中洲月夜の図」や、行燈の傍の2人の女性を描いた日高文子の「燈下婦人図」等の作品からは、明暗表現に出会い、魅せられた明治の画家達が賢明に表現しようとする思いが伝わってきます。

752.jpg亀井竹二郎の「懐古東海道五十三驛眞景」も「それまでの東海道を描いた浮世絵とは大きく異なり、あたかも街道に立っている様な臨場感を与えます」と解説されていた通り、黄昏時の街道筋や夜の旅籠の情景に浮世絵にない奥行とリアリティがありました。呼び物は夜の画家の代表格ジュルジュ・ド・ラ・トゥールの「煙草を吸う男」と芳翠の(灯を持つ乙女」の共演。この2つが並ぶ様子を観られただけでも、福山まで行った甲斐がありました。池田遙邨の「錦小路の夜」は両脇の暗い建物の中から光を放つ錦市場の賑わいが印象的。高島野十郎の「蝋燭」は小品ながらを心に残る作品でした。美術館の芝生の向こうに福山城が見え、辺りは市民の憩いの場という感じで、そのロケーションも素敵でした。4月18日からは山梨県立美術館で行われます。
http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-museum/37718.html
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